報告:チーム代表/芦田 隆
11月6日:練習走行上位を狙う殆どの参加チームは事前の走行会に参加しているため豊富な情報を持たれている。何の事前情報も持たない我々スカラシップチームは先ずコース状況の把握から始めなければなりません。車検を終え走行準備を済ませて僅かな時間の練習走行を時間を有効に使う手順を決める。始めは一番軽いギヤ比として、ドラーバーの内海君がコースに馴染めるよう走行時間を多く取り、残り時間30分頃に決勝用ギア比の選定をして確認をしました。
11月6日:公式予選会場はミニサーキットのためGPレースさながらのタイムアタック方式の予選が実施されました。公式練習から公式予選までの間の昼食時間を返上して予選のために用意したDDモーター仕様とするための改造を実施する。後輪だけでなくコントローラー・主配線・制御配線の全てを取り替える。公式予選開始ギリギリの時間に作業が終わりピットレーンに並ぶと一番先頭である。これで確実にクリアラップで周回する事が約束される。コースが混み始める前にアタックを中断する予定がもう1周トライするとドライバーから連絡が入る。ピットでは、調子が良いのかそれとも不満が残っているのか量れない。ドライバーが戻ってきて開口1番「すみません攻めすぎて車体が路面に擦れ 傷を付けました」車体の下から見ると左前輪後部の下面が削れて穴が開いています。でも最悪の転倒だけは避けることができたようです怪我がなくて何よりでした。最初のタイムアタック結果は1分46秒で4位。最初30分位はそのままの順位でしたが1時間を過ぎる頃から上位に何台も入ってきてサインボードから外れました。ドライバーと公式予選の残り時間10分を割った頃に再度トライしようと話していました。しかし周りのチームの様子を伺うとどのチーム同じような作戦を立てています。どうも以前のF1の予選などが皆のイメージにあるようです。そう考えている時、事前の走行会で樹立されたコースレコード1分38秒をその同じチームが自己記録・コースレコード更新の1分36秒に短縮、俄かに各ピットが慌しくなりました。この様子ではまたコースが混むと予測。その前に再アタックしようとピットレーンに車両を移動。ピットの屋上でコースを見渡していた藏城君から「今なら前後クリアー」の情報。急いでコースINさせました。OUTラップ後の最初のアタックラップでコースレコードの1分35秒を記録。公式予選時間残り約21分での快挙。EVの特性でそれ以上のタイム短縮は望めないと判断。アタックを中止する。コース上のサインボードを見ると一番上にゼッケン25 1分35秒08の表示。まだ公式予選が終了していないのに他のチームから祝福される。公式予選終了まで10分となった時、場内アナウンスが「凄い記録が出ました」と大声で叫ぶ、サインボードを見るとソーラーカー用の大きなモーターを積んだゼッケン24が1分30秒41の表示。手も足も出ない記録。残り2分を切ったところでまた場内アナウンスが叫ぶ。またサインボードを見ると、このコースに合ったモーター巻き線に変更したゼッケン17が1分33秒55の表示。結果として予選3位となりました。
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